夏の学校とは?
生物物理若手の会 夏の学校は、生物物理周辺分野を研究する、 もしくは興味を持つ学部生・大学院生からPD、助教などの若手が一同に会し、 分野の垣根を越えて自主的に交流するための合宿形式研究交流会です。本年で第58回を数える夏の学校は、1961年に大沢文夫氏(当時 名古屋大学所属)らにより 日本生物物理学会に先駆けて開催され、意欲ある若手研究者の交流の場として親しまれてきました。 現在生物物理を中心に各方面の最先端で活躍している研究者には当学校に関わった経験を持つ方も数多くおられ、 日本の生物物理の発展に大きな寄与をしているといえます。
本年の夏学の特徴は?
生物物理学において、対象とする生命現象は電子レベルから生物集団(生態系)へと多くの階層をまたがっています。これらの複雑な生命現象をとらえるためには、様々な研究手法を組み合わせていくことが求められてきます。各種分光法、一分子計測、顕微鏡技術の発展、分子シミュレーション、熱・統計物理学や量子物理学、非線形科学や非平衡統計物理学の理論など、生物物理で用いられる研究手法は多岐にわたり、いずれも非常に魅力的です。常に分野間の交流・融合を求め、発展してきた生物物理学において、分野横断的な学術交流を加速させるには、若手研究者が自分の研究以外の対象手法についても、その基礎となる考え方を理解していることが重要となってきます。しかし、いざ自分の専門以外の研究分野・手法について学ぼうとすると、専門性も高く、とっつきにくいなんてことはありませんか? そんな時に、「基礎から勉強できる機会があれば良いなぁ」と思ったことはありませんか?
そこで、今年の夏の学校では以下のテーマを掲げました。
「ぼくらの生物物理の教科書」
4日間の講義プログラムは、教科書的に基礎から応用へと発展していくように構成されています。いま、生物物理の研究をしている若手研究者や大学院生はもちろん、生物物理に興味のある学部生にも自信を持ってオススメできます。生物物理分野を牽引し、最前線で活躍している研究者たちの講義を通して、あなたの中の「生物物理」が、もっと深く、もっと広がっていく夏になること間違いなしです!!