Topics(2011年9月5日更新)
生物物理若手の会第51回夏の学校は無事終了しました。
参加者の皆様、夏の学校へのご参加ありがとうございました。
来年度の夏の学校については、若手HP若手MLにてアナウンス予定です。

講師の先生方

・メインシンポジウム
「生物における運動とエネルギーの物理 −実験と理論の調和−」

澤井 哲 先生(東京大学)
「いきいきした状態の物理学を目指して」

岡田 康志 先生(東京大学)
「キネシン型分子モーターの運動機構」

木村 暁 先生(国立遺伝学研究所)
「細胞建築学:細胞内空間の隠れた秩序の理解をめざして」

・オープニングセッション

上田 泰己 先生(理化学研究所)
「時間の生命科学」

・分科会

肥後 順一 先生(大阪大学)
「全原子計算による蛋白質の自由エネルギー地形の算出 -50残基超の蛋白質や天然変性蛋白質を例に-」

木下 賢吾 先生(東北大学)
「遺伝子の機能推定」

七田 芳則 先生(京都大学)
「オプシンをモデルとした生物物理的実験進化学:機能解析から多様性解析へ」

原田 慶恵 先生(京都大学)
「1分子イメージング顕微鏡の開発開始から20年」

山中 美智男 先生(九州大学)
「生体分子の溶液物性の熱力学-部分モル体積は何を語るか-」

近藤 滋 先生(大阪大学)
「Turing Patternとそれを実現する分子細胞メカニズム」

・クロージングセッション

関 さと子 先生(テンプスタッフ)
「研究者のキャリアパスを考える」

夏の学校とは

生物物理夏の学校とは?

生物物理夏の学校(通称夏学)は、毎年夏に全国から生物物理若手研究者が集い、
研究室や分野の垣根を飛び越え、交流を深めるゼミ合宿です。
ここでは年齢、立場を越えた活発な議論が行われ、大学に篭っていては
出会えない新しい物の捉え方や、想像もしなかった意見に触れることができます。
様々な人との交流によってあなたの世界はきっと広がることでしょう。

そんな夏学も50周年の節目を迎えました。
今回は京都駅から1時間ほどの、関西セミナーハウス
2011年8月25日(木)ー28日(日)に開催されます。
あなたも是非参加してみませんか?


今年の夏学が目指すもの

今年は、メインシンポジウムテーマに「生物における運動とエネルギーの物理 ‐実験と理論の調和‐」を掲げました。生命現象を理解する上で重要な問題の一つに、生物がエネルギーをどのように作り出し、また、それを利用して運動を生じるか、があげられます。
メインシンポジウムでは、生命に特徴的ないくつかのサイズスケールで起きる運動やエネルギー変換の現象に、実験と理論の両面から迫ってきた先生方にご講演して頂きます。物理の「エネルギー」「ダイナミクス」の概念と、生物学・化学の「構造」「機能」の知識、これら両方に触れる機会は我々若手研究者にとって重要なものでしょう。
両方の特性を良く理解し、生物と物理とを「どのように行き来できるか」を考えることで、手法だけでなく視点を融合し、上の問題にどのようにアプローチすべきか、考えを深められればと思います。

一方、分科会にはテーマを設けず、様々な分野の先生方にご講演していただきます。普段触れる機会の少ない分野の話を聴講することで、分野横断的な知識の交流をしてもらいたいと考えています。

若手研究者の皆さんにも、ポスター発表やグループディスカッションを通して
研究交流をしてもらえる場を用意します。