summer school

第56回生物物理若手の会 夏の学校(9/2〜9/5)

無生物から生物の科学

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特別企画

 先生方によるジャーナルクラブと銘打って,普段研究室で学生が先生の前で発表する論文紹介を,逆に講師の先生方にやっていただきます.(2日に分け各1人ずつ,各30分発表+30分質疑応答)

 夏の学校では,話題豊富な最先端の研究の話を聞けることももちろんですが,先生方が研究者になるに至った経緯や動機,裏話が聞けることも,他では得られない大きな醍醐味です.

 そこで,講師の先生方に,今まで読んできた論文の中から印象に残ったもの,研究の転機になったもの,若い世代にも読んでもらいたいものを紹介していただくことで,大御所の先生や新進気鋭の先生が今に至るまで何を考えどのようなものの見方で研究に臨んできたのかを垣間見たいと考えています.論文のチョイスや,読み方,目の付け所に,その先生の人となりや独自性の源がにじみ出るはずです.

 論文紹介を通して,「研究人生の先輩」から若手へのメッセージを送っていただきます.

2日目(9/3 土)19:00〜
水野大介 先生(九州大学理学研究院)
"Matrix elasticity directs stem cell lineage specification," Engler et al., Cell (2006)
先生からのコメント:細胞力学の研究を始める際に読んだ論文の一つです.細胞分子生物学的な研究が最も盛んな時代に,力学研究の重要性と意義を明確に示してくれた論文でした.

3日目(9/4 日)19:00〜
廣田毅 先生(名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所)
"Role of the CLOCK protein in the mammalian circadian mechanism," Gekakis et al., Science (1998)
先生からのコメント:Clock はマウスの順遺伝学によって1994年に見いだされ,1997年にクローニングされた時計遺伝子である.その機能がこの論文で解明され,もうひとつの時計遺伝子Perとの関係が明らかになった.同年に発表された一連の論文と共に概日時計の分子機構の研究を飛躍的に発展させる契機となった.